庭にかかわる読み物いろいろ
松川コラム
vol.4 植物お手入れのこと 剪定
今回は樹木の剪定についてのお話です。
樹木は自然に成長すると、枝や葉が繁ります。
樹形を乱す枝や、風通しを悪くする枝、枯れた枝などを取り除いたり、高さや葉張りを制限したり好みの形に整えたり、庭木として美観を保つ為、刈り込みや剪定を行います。
剪定の手法というと、新しく伸びた枝を切る切詰剪定、自然樹形をつくる切り返し剪定、混みを減少させる枝抜き剪定などありますが、高度な技術が必要な場合はプロにお任せ!がお勧めです。
ここでは剪定について、簡単に説明したいと思います。
*剪定の時期について*
- 春剪定……花木の花が咲き終わった後、枯れたり腐ったりした花柄を落とし、剪定を行います。
- 夏剪定……春より伸びた枝葉の生長がおさまる初夏(6~7月頃)に行います。 風通しを悪くする枝の透かしや、樹形を整える剪定を行います。
- 秋剪定……風通しを悪くする枝の透かしや、樹形を整える剪定を行います。
- 冬剪定……春の発芽前までが樹木の休眠期で、樹木への負荷が最も少ない期間です。 落葉樹や耐寒性のある常緑針葉樹の樹形の基本的骨格づくりの剪定を行います。
*樹形について*
自然樹形……
自然状態で健全に成長すると、それぞれの樹種固有の形に樹形が整います。例えば、ナンテン等の株立ち形、スギ等の円錐形、ケヤキ等の盃形、サツキ等の球形、ツバキ等のだ円形などがあります。これらは同じ種類の樹木でも年齢や環境、管理の程度によって変化します。
人工樹形……それぞれの樹の特性を生かして人工的に形を整えて行きます。生け垣やトピアリ―、単幹、双幹、武者立ち、玉作り、段作り、流枝、懸崖などがあります。
*切る枝(不要枝)について*
たくさん枝が生えていて、どの枝を切ればよいのか分かりにくいかもしれませんが、
基本的には樹木の生育の障害になるものや、美観を損なう要素のある枝を切っていきます。
徒長枝・・・勢い良く伸びる新しい枝です。
立ち枝・・・上へ立ち上がるように生長する枝です。
下がり枝・・・下に向かい伸びる枝です
逆さ枝・・・木の内側に伸びる枝です。
ふところ枝・・・幹の近くに出た枝です。
枯れ枝・・・枯れた枝です。
車枝・・・車輪の軸のように1カ所から何本も出る枝です。
絡み枝・・・他の枝に絡む枝です。
ひこばえ・・・根元から出てくる枝です。
不要枝と思われる枝を利用して樹形を形成することもあります。
バランスを見て剪定してください。
*残す枝について*
不要枝を切り、幹、主枝、副主枝、側枝を残します。間違えて切ってしまわないでくださいね。
*剪定の方法について*
その1
樹木の上から下に向かって剪定する。
できれば上から陽の光や風が入るよう、上から下にかけて葉の量を調節してください。
その2
切る枝は、太い枝を切った後、細い枝を切る。
その3
生長する枝をイメージして、外側に向いた芽の上で切る。
植物は生き物です。状態を見て上手に付き合っていきましょう♪
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